小説は愛とセックスの教科書!

日本人は中国から輸入した文字を独自に発展させました。表意文字である漢字をもとに、意味をもたない「かな」というユニークな表音文字を奈良時代8世紀ごろにしています。同じように漢字を使っていた朝鮮半島で、表音文字ができたのは15世紀になってから。なんと7世紀も先を行っています。
日本人が表音文字を必要としたのは、それだけ文字文化が発展していたからにほかならないでしょう。古代の日本人がオリジナルの文章芸術を生み出していたからこそ、「ひらがな」を発明できました。漢字を発明した中国ですらできなかったことを、小国の日本が千数百年も前に成し遂げたわけです。私たちは、その伝統を受け継ぎ、守っていかなければならないはずです。

⦅源氏物語は世界最古級の長編文学大作、しかもエロチック!⦆

源氏物語は世界最古クラスの長編小説です。ストーリーは、すごいイケメンの光源氏という男性が、つぎつぎと女性とセックスしていく話。低俗になりそうなテーマですが、親子の愛情、マザーコンプレックス、老の悲しみなどを盛りこんで、紫式部は歴史に残る小説につくりあげました。「すぐれた長編小説」としては、源氏物語が世界で最も古いということはほぼ定説となっています。

しかし、源氏物語が日本でもっとも古い物語なのか?といえば、そうではありません。日本には古来から物語は多く存在していますし、竹取物語のようなしっかりしたストーリーも成立していました。古事記も一種の物語だとすれば、さらに古くに小説ができていたことになります。


古事記のはじまりは、セックスシーン。性行為によって国が生まれたというストーリーが描かれています。「性」は古代から日本人が大切にし、文学として受け継いできたものです。

⦅井原西鶴は世界で初めて、エロ小説を文学にした人⦆

江戸時代にも数々の文学作品ができています。井原西鶴のように、今でいえば官能小説的なものも登場し、庶民の間でも読まれていました。封建時代に普通の市民が文学をたしなんでいた国は、世界中をさがしてもほかには見つからないでしょう。

単なるエロ小説だったなら、歴史には残らなかったはずです。西鶴が現代でも教科書に載るほど大切にされているのは、それが傑作だったからです。

日本人は文化芸術を創造するのに長けた民族です。だからこそ、マンガやアニメなどのサブカルチャーでも世界を席巻しています。日本人の誇りである「文学」をしっかりと読みつづけることは、日本の伝統を受け継ぐという意味でも大切なことではないでしょうか?

小説を手に取り、愛と性について学びましょう。