ドイツ女をセックスで虜にしてしまった森鴎外

かつてのわが国の文豪たちには、「性豪」が多かったようです。性欲旺盛で美しい女性を見れば手を出さずにはいられない。しかも精力旺盛なために女たちを骨抜きにしてしまう。そうした性文豪の代表格と言えるひとりが、森鴎外です。軍医として最高位まで上りつめる一方で、文学においても類まれなる才能を発揮して、椿姫やヰタ・セクスアリス(ウィタ・セクスアリス)など、今も読み継がれる多くの作品群を著しました。

椿姫のような純愛小説を書く傍らで、ヰタ・セクスアリスのようなエロなものも著しました。ヰタ・セクスアリスとは性欲的生活という意味で、性描写があるわけではありませんが、自らの性交体験について哲学的に考えようとした内容です。セックスについて真正面からとらえた作品で、発行当時には発売禁止処分を科されたという経緯もあります。森鴎外は日頃からセックスについて真剣に考えていたのでしょう。実生活における性との向き合いが、こうした作品へと繋がったのかも知れません。

いずれにしても、鴎外はとても性欲が強く多くの女性を悦ばせオーガズムの渦に落とし込み、最後は捨てて泣かせていました。女性としての悦びを知り鴎外とのセックスなしではいきていけないと、はるばるドイツから追いかけてきた少女をすら、憐れむことなく追い返したのです。女性に対して冷たい人間でもあったのでしょう。

ドイツ留学決定で、さて困った!?

森鴎外は津和野潘(島根県)の潘医という名家の跡取りとして、生まれながらに将来を嘱望されていました。年齢を2つごまかして12才で医学校の予科に入学、現在の東大医学部を19才で卒業しました。語学堪能で文学にも明るかったそうです。大学を卒業すると陸軍に就職、軍医としての道を歩み始めます。

名家の子息でしたので、もともと金はありました。若い性欲は金の力でいくらでも発散できましたが、当時の陸軍と言えば花形スターのようなもの。中でも軍医となればモテモテです。お金など使わなくとも、言い寄る女性が後をたたず、次々と自慢のモノで悦楽に酔わせる生活が続きました。

そんな彼が22才のときにドイツ在任の話が舞い込みます。ドイツは医学の最先進国。鴎外は大喜びしますが、問題となったのは性生活。さすがにドイツではこれまでのような豊かなセックスライフを送れるとは期待できません。普通の日本人なら外国では、オナニーで済ませるでしょう。

ドイツでも元気だった!?

まだ外国へいくことすら珍しかった時代、赴任地で現地の女性と親しくなりセックスまでするなど普通はあり得ません。ところが、鴎外だけは別でした。ベルリンで美しい女性エリスと出会い、たちまちにして性の虜にしてしまったのです。恐らくは、エリスにとって鴎外は処女を捧げた相手であり、女としての悦びを教え込まれた男だったのでしょう。わずか半年ほどの甘い関係に過ぎませんでしたが、鴎外が帰国したのち、エリスは彼を頼って日本に来てしまいました。

しかし、鴎外にとってエリスはただのセックスフレンドに過ぎません。遊び相手のつもりだったのに、追いかけてこられて焦ります。一月ほど説得を繰り返してようやく帰ってもらえました。

森鴎外はドイツ女をすらメロメロにしてしまったほどの性豪でしたが、最後まで愛には恵まれず、結局のところ、エリスだけが唯一愛した女性だったのかも知れません。彼女との思い出を「椿姫」に残し、永遠のものとしたのですから。